【30代後半】次を決めずに退職する原因6選!40代目前で仕事を辞める心中をインタビュー

37歳の男性会社員です。中堅商社で営業部門の課長として働いていますが、次の仕事を決めずに退職することを決意しました。「無謀すぎる」「責任放棄だ」という声も聞こえてきそうです。

しかし、このまま今の仕事を続けることへの危機感の方が強くなってきました。年齢的にも最後のチャンスかもしれないという思いもあります。性別を問わず、同じような悩みを抱える30代後半は少なくないはずです。この記事では、私の経験を基に、次の仕事が決まっていない状態での退職について、考えたことや準備について共有していきます。

【30代後半】次を決めずに退職する原因6選

30代後半での未定退職には、様々な理由が複雑に絡み合っています。以下の6つの要因は、性別を問わず多くの方が共感できる内容かもしれません。

  • 過重な業務による心身の不調
  • キャリアの行き詰まり感
  • 給与面での将来不安
  • デジタル化への対応遅れ
  • 家族との時間の確保
  • 独立や起業への思い

慢性的な過労で限界が見えてきた

毎月の残業時間は100時間を超える状況が続いています。課長という立場上、部下のフォローや他部署との調整に追われ、自身の業務が深夜まで残ってしまいます。この状況は、管理職の女性社員も同様に直面している問題です。

最近では不眠や胃痛、高血圧など、身体の不調が顕著になってきました。産業医からも強い警告を受けていますが、業務量は一向に減る気配がありません。休職も検討しましたが、復職後も同じ状況が続くことは明らかです。

家族からも健康を心配する声が上がり、このまま働き続けることへの不安が日々強くなっています。

キャリアの天井を感じ始めた

現在の会社では、昇進の道筋が見えにくくなってきています。年功序列の風土が強く、実力主義を標榜しながらも、実態は在籍年数が重視される傾向にあります。これは性別を問わず、多くの中堅社員が感じている不満です。

また、新規プロジェクトや重要案件は、特定の部署や人員に集中する傾向があります。チャレンジングな仕事に携わる機会が減少し、日々の定型業務に追われる毎日が続いています。管理職としての経験は積めているものの、専門性を高める機会は限られています。

社内の人事異動も固定化しており、新しい分野にチャレンジする機会がほとんどありません。このままでは、キャリアの幅が広がらないという危機感を強く感じています。

給与面での将来不安が拭えない

30代後半になり、収入の伸び悩みを強く実感しています。会社の業績低迷により、ここ数年はベースアップも無く、むしろ賞与は減少傾向にあります。女性社員の場合、さらに深刻な給与格差の問題も存在します。

住宅ローンや子どもの教育費など、これからの支出増加を考えると、現在の収入では将来の生活設計に不安を感じます。同業他社と比較しても、給与水準は決して高くないことが分かってきました。

40代、50代の先輩社員の様子を見ていても、大幅な収入アップは期待できない状況です。このまま年齢を重ねていくことへの経済的な不安が、日々強くなっています。

デジタル化の波に乗り遅れている

会社全体のデジタル化への対応が遅れており、このままでは市場での競争力が低下することは明らかです。基幹システムは20年以上前のものが使われ続け、業務の非効率さが際立っています。この課題は、職種や性別を問わず、多くの社員が問題視している点です。

特に営業部門では、顧客管理や営業活動のデジタル化が進まず、従来型の営業スタイルに固執しています。若手社員からの改善提案も、予算や体制の問題で実現に至らないケースがほとんどです。

自身のデジタルスキルも不足していることを実感しており、このまま年齢を重ねることへの危機感が強まっています。新しい技術やツールの習得には、まとまった時間と集中力が必要だと感じています。

家族との時間を取り戻したい

仕事中心の生活により、家族との関係に歪みが生じ始めています。小学生の子どもの成長を十分に見守れず、配偶者への負担も大きくなっています。共働きの家庭も増える中、ワークライフバランスの重要性を強く意識するようになりました。

休日出勤や急な残業も多く、家族行事への参加も難しい状況が続いています。子どもの学校行事や習い事の送迎なども、ほとんど参加できていません。このような状況は、性別を問わず多くの働き盛り世代が抱える悩みです。

また、両親の介護の可能性も視野に入れる必要があり、今の働き方では対応が難しいと感じています。

独立や起業への意識が高まってきた

これまでの営業経験を活かし、独立や起業への思いが強くなってきています。顧客との関係性も築けており、独立のチャンスとしては最後の機会かもしれないと考えています。この思いは、実際に起業した女性の先輩の活躍を見て、より具体的になりました。

しかし、現在の業務量では、独立に向けた準備の時間が取れない状況です。事業計画の策定や、必要な資格の取得など、具体的な準備には相当な時間が必要です。

また、年齢的にもリスクを取れる最後のチャンスだと感じており、今後数年の間に決断する必要があると考えています。

40代目前、次の仕事を探すうえでのポイント

40代を目前に控えた転職活動には、いくつかの重要なポイントがあります。以下の4つの観点から、慎重に準備を進める必要があります。

  • 市場価値を高めるスキル習得
  • 転職市場の実態把握
  • 年収と待遇の現実的な見直し
  • 将来性のある業界研究

今すぐ始めるべきスキルアップ対策

30代後半での転職では、具体的な専門性が重要になります。特にデジタル関連のスキルは、業界を問わず求められる傾向にあります。基本的なデータ分析力やプロジェクトマネジメントのスキルは、性別を問わず必須となってきています。

資格取得も効果的です。情報処理やデジタルマーケティング関連の資格は、転職市場での評価が高くなっています。また、業界特有の専門資格も、専門性をアピールする上で重要な要素となります。

語学力の向上も検討すべき項目です。グローバル化が進む中、基本的な実務英語力は、多くの企業で求められるようになっています。

転職市場の現実を直視する

30代後半の転職市場には、厳しい現実があります。特に管理職経験者の場合、求人数が限られる傾向にあります。女性の場合は、さらにジェンダーバイアスという壁も存在します。

年齢的な制限も多く、募集要項には明記されていなくても、実質的な年齢制限が設けられているケースも少なくありません。また、経験やスキルが評価されても、年収面では現職より下がる可能性も考慮する必要があります。

ただし、専門性が高く、実績が明確な場合は、年齢に関係なく評価される傾向も出てきています。

年収と待遇の現実的な判断基準

転職時の年収交渉には、現実的な視点が必要です。30代後半での転職では、現在の年収を維持できないケースも多く見られます。特に業界や職種の変更を伴う場合、2割から3割程度の年収ダウンは覚悟する必要があります。

ただし、年収だけでなく、労働時間や福利厚生なども含めた総合的な待遇を見極めることが重要です。残業時間の上限設定や、テレワークの導入状況、育児・介護との両立支援制度なども、重要な判断材料となります。

また、将来的な昇給やキャリアアップの可能性についても、慎重に確認する必要があります。性別や年齢に関係なく、実力が評価される制度が整っているかどうかも重要なポイントです。

将来性のある業界を見極める

転職先を検討する際は、業界の将来性を慎重に見極める必要があります。デジタル化やグローバル化の波に乗り遅れている業界は、今後急速に縮小する可能性があります。成長が見込める分野を選ぶことで、長期的なキャリア形成が可能になります。

特に注目すべきなのは、技術革新が進む分野や、社会課題の解決に関わる業界です。環境関連や健康医療、デジタルトランスформーション関連など、今後の成長が期待される分野を中心に検討を進めます。

また、ベンチャー企業やスタートアップ企業も、年齢や性別に関係なく実力を評価する傾向が強く、選択肢として検討する価値があります。

30代後半で次を決めずに退職する際のポイント

次を決めずに退職する場合、以下の4つの準備が特に重要になります。性別を問わず、これらの準備を入念に行うことで、より安全な転職活動が可能になります。

  • 具体的な貯金目標の設定
  • 保険や年金の手続き計画
  • 転職活動の具体的な計画立案
  • 家族との合意形成

1年半分の生活費確保が必須

30代後半での未定退職には、最低でも1年半分の生活費が必要です。住宅ローンや子どもの教育費など、固定費を含めた必要額を慎重に算出します。予備費として、3か月分程度の追加資金も確保しておくことが望ましいでしょう。

また、国民健康保険や国民年金の支払い、民間保険の継続など、新たに発生する支出も考慮に入れる必要があります。転職活動にかかる費用や、スキルアップのための学習費用なども計上しておくことが重要です。

特に扶養家族がいる場合は、より慎重な資金計画が求められます。配偶者の収入も含めた、家計全体の見直しが必要になってきます。

各種保険の切り替え時期を計画

退職に伴う保険の切り替えは、慎重に進める必要があります。特に健康保険は、切り替えの手続きが遅れると高額な医療費負担が発生する可能性があります。国民健康保険への加入手続きは、退職後すぐに行う必要があります。

雇用保険の手続きも重要です。失業給付の受給資格を確認し、必要書類を準備します。また、加入している民間保険の継続手続きも忘れずに行う必要があります。

年金の手続きも確実に行います。国民年金への切り替えや、配偶者の扶養に入る場合の手続きなど、漏れのないように準備を進めます。

具体的な活動スケジュールを立てる

転職活動は、具体的な時間配分を設定して進めることが重要です。1日のうち、どの時間帯を転職活動に充て、どの時間をスキルアップに使うのか、具体的なスケジュールを立てます。また、定期的な運動や休養の時間も確保します。

転職サイトへの登録や、転職エージェントとの面談なども計画的に進めます。面接対策や職務経歴書の作成にも十分な時間を確保することが必要です。

また、業界研究や企業分析の時間も重要です。志望業界の動向や、企業の特徴を深く理解することで、より的確な転職活動が可能になります。

まとめ

30代後半での未定退職は、慎重な判断と十分な準備が必要です。特に経済面での備えと、具体的な転職活動の計画は不可欠です。性別や年齢に関係なく、この決断には大きな勇気が必要ですが、適切な準備があれば新たなキャリアへの可能性が開けます。

入念な準備現実的な計画に基づいて行動することで、リスクを最小限に抑えることができます。また、家族との対話を重ね、全員が納得できる形で新しい一歩を踏み出すことが、成功への重要な鍵となります。40代を目前に控えた今だからこそ、真摯に向き合うべき決断だと考えています。